入れ替え戦で柏レイソルを破り、J1初参戦となった甲府の魅力は積極性か。3トップの布陣は高い位置からブレスを連動させ、ボールを奪うや前へとボールを運ぶべく運動量を惜しまずスペースへ飛び出していく。

コンディションの良い選手を使う、と語る大木武監督の下、誰が出ても「人とボールが動く」というコンセプトが揺るがないのは見事。もうひとつ揺るがないのが、林健太郎の1ボランチか。今季新加入ながらも優れた戦術眼と落ち着いたボール捌きで、すぐに欠かせぬ存在となっている。

「探検J1」のスローガンどおり怯むことなく挑戦し、強豪相手に通じる部分、通じない部分の確認はできたはず。来季には探検の成果がみられるはずだ。（2006年11月28日）